エフェクターの知識を学ぼう9(トレモロ、オクターバー)
ギター初心者にとってエフェクターは1台は持っておきたいアイテムの1つですが、種類が多く選び方に悩む人も少なくありません。少しずつ知識を付けていくことで演奏の幅が広がるので、コツコツと学んでいきましょう。今回は、横浜のギター教室でも愛用者が多いトレモロ、オクターバーについてご紹介していきます。
トレモロのエフェクターの効果
トレモロはモジュレーション系エフェクターに分類され、エフェクター史上最も古い機種と言われています。元々はギターアンプに搭載されていた機能なので、ヴィンテージアンプの場合は標準搭載されているものもあります。トレモロエフェクターには主にRATE (SPEED)、DEPTH (WIDTH)、WAVE (SHAPE)の3種類のつまみがついており、それぞれRATEは周期の速さを調整、DEPTHは変化する音量を調整、WAVEはエフェクトのかかり方を調整します。
トレモロのエフェクターは基本構造に大きな違いはありませんが、トレモロにプラスしてリバーブやコーラスなどの機能が加えられたエフェクターも出ています。トレモロは音量が変化するエフェクターなので、クリアでゆったりとした曲調にはぴったりのエフェクターですが、カッティングなど細かいテクニックには不向きと言えるので、求めるサウンドに応じて検討しましょう。
特に単音弾きのソロやアルペジオや1つ1つのコードを弾くような場合にはトレモロの効果が発揮されます。具体的なジャンルとしてはサーフミュージックや60年代など、レトロな曲調を好む人には特におすすめのエフェクターです。緩くかけて雰囲気を出すのも良いですし、強めにかけることでインパクトのある激しいサウンドを表現することもできるので、色々遊んでみるのも楽しいと思います。
オクターバーのエフェクトの効果
オクターバーはハーモニー系エフェクターに分類され、原音に対して1オクターブもしくは2オクターブ下の音を加えて出すことができるエフェクターです。機種によっては1オクターブ上の音を出せるものもあります。音を出力するためにギターの信号を歪ませているので、原音と重なることで厚みのあるサウンドが生み出されるのが特徴です。そのため単音リフやリードプレイの際に使うことで存在感を高める効果があり、3ピースバンドなど人数の少ないバンドで迫力を出したいときにも活躍します。
オクターバーと混同されやすいエフェクターにピッチシフターがありますが、ピッチシフターはオクターブだけでなく好きな音程に変えることができる一方で音質の面で劣る場合があるため、オクターバーを好んで使用する人も多いです。オクターバーの基本的なつまみにはDIRECT(DRY)、OCTARVEがあり、DIRECTは原音の音量調整、OCTARVEはオクターブの音量を調整します。
この他にも追加機能によって単音で鳴らすモードや和音で鳴らすモードなどに切り替えるつまみがある機種もあります。様々な機能で幅広い演奏を楽しめるものから比較的リーズナブルな価格帯で手に入れられるものまで様々な機種があるので、楽器店などで実際に試してみるのもおすすめです。横浜のギター教室ではエフェクター選びのアドバイスも行なっており、初心者の生徒さん同士でも情報交換をしながら日々知識を深めています。