ギター上達法!その11(脱初心者~9) フィンガリング技術向上
ここではギター演奏に欠かせない「フィンガリング技術の向上」についての解説をしていきたいと思います。
「ギター上達法!その5(脱初心者~3)」にギターをつかわずに指を鍛えフィンガリングを向上させる内容を先におさらいしておくとよいでしょう。
今回は1日10分程度の習慣づけしておきたい「フィンガリングがスムーズに行えるようになるためのストレッチ」を紹介します。
・なぜストレッチが必要なのか。
ストレッチはギターの演奏に必要な身体の自然な動きを身につけることを目的としますので、ギターを弾く上で重要な基礎であると言えます。
ほとんどギターに触ったことがない初心者が、ギターだけで練習しようと無理に指を動かしても、基礎が体になじんでないために、無駄な動きを含んだままのフレーズ等でずっと練習してしまう傾向があります。
つまり、ギターだけで無理な練習をすることで、上達しない、自己流の悪い癖がついてしまう恐れがあります。
それを防ぐためにはやはりギターを意識したストレッチを毎日地道に続けていく必要があります。
・指を交互にバタバタ上下させるストレッチ
では今回紹介する一つ目のストレッチです。
まず、台の上や、自分の太ももの上に、5本の指を目いっぱい伸ばした状態で手を置きます。
次に伸ばしている指を一本(どの指でもよい)関節とは逆に反らせてください。
しばらく反らせもとに戻し、他の指を反らせる。
最初は指二本でよいので都度違う指で行うのが良いでしょう。
慣れたらすべての指で変則的にスピーディーに動かすストレッチをしてみましょう。
このストレッチで重要なのが、指を限界まで伸ばす事です。
これを繰り返し行うことによって、しっかり弦を押さえられ、フレット移動時に音の粒がそろうようになります。
さらに速弾きのとき、次に弾く指が押弦の準備をする姿勢に勝手になってくれるストレッチになっています。
・指の第1関節を曲げるストレッチ
次に親指と人差し指で、OKサインを作り、人差し指の腹全体を親指に密着させ、人差し指の第1関節を反らせます。今度は逆に人差し指の爪を親指に密着させ人差し指の第1関節が内にまがった状態にしてください。
この2つの動作を交互に繰り返し行います。
2つのストレッチを両手で行うことによってそれぞれ違う効果が得られます。
弦を押さえる手であれば最低限の力で無理なく弦を押さえられるか、音がきれいに鳴らすための練習になります。
ピックを持つ手であれば、それぞれの指の第1関節に力を入れずに勝手にしなる、クッションのような動きが出来るようになります。ピックを握りしめないような持ち方の基礎ができて、指弾きでは各指が弦に引っかからずに弾けるような基礎ができます。
さらに指を関節の付け根から動かすことが無意識にできようになり、弦を押さえる時の力、確実性、音がしっかり前に出る、ハンマリング・プリングの粒が揃うといった結果も出てくるでしょう。
簡単に言えば弦を押さえる手と、ピックを弾く手の基礎が同時にできるということになります。
しっかりと以前のエクササイズに加えて少しずつでも行っていけば、他の人といずれは大きな差が出てくるでしょう。