立ってギターを弾くのが難しい!?
ギターを上手に弾くためには、ギター自体を安定させた状態で維持させることがポイントです。ただし、問題はその姿勢。座って弾く際なら上手にできるのに、立って弾くと何だか上手くいかない、難しい。そう感じる方は多いもの。
何故立って弾くと難しいのか、そこに関係するストラップの長さや弾く際の姿勢などの関係性についてご紹介します。初心者はもちろんギター教室に通っている方の復習としてもぜひご確認ください。
なぜ立つとギターが弾けなくなるの?その理由とは?
ギター初心者にとってみれば、プロのギタリストのように、立って激しくギターを奏でる姿は、とても格好良く見えるものでしょう。しかし、ギター教室などに通ってみると、あんなふうに立って格好良く弾くことがどれだけ難しい事かが理解できるようになるものです。
教室などでは、まず座ってギターを持つという所から教えています。横浜の音楽教室アダチ音研でもそうです。まずはギターを安定させられるよう、姿勢や持ち方から教えているのです。初心者に対して、持ち方から教えているように、ギターを上手に奏でるには姿勢が重要なのです。
そしてもう一つ、ギターの形状にも理由があります。ギターは、そもそも座って弾きやすいような形状に作られています。湾曲するくびれの部分を太ももに当て、後部の丸みのある部分を脇腹で押さえ、奏でやすい様に形状されているものなのです。
それを、立って弾くとなれば、足に乗せることはできませんから、太ももやわき腹では押さえられなくなります。乗せられない、つまり安定しない状態にあるということ。
そんなバランスの安定しないギターを上手に弾けるでしょうか?つまり、立ってギターが上手に弾けなくなる理由とは、その姿勢が関係しているというわけです。
立って弾くために必要な練習とそのポイント
立って弾く練習を最初から取り入れるのは注意が必要です。ギターの本来の良い音色を理解せず、ギターを奏でる癖がついてしまうから。ギターの本来の音色は、ギターを安定させて、正しく弦を奏でるところから始まります。正しく弦を奏でるには、指の位置、手首の角度などが重要。
無理にねじまげてしまうと、手首や肩を痛める危険性も生じます。無理な弾き方ではギターを楽しむ気持ちすら薄れてしまうものです。ですから、まずは正しい角度や姿勢で弾く楽しさと音の良さを知ることが初心者にはポイントとなります。
横浜の教室でも、まずは座ってギターを安定させた状態から弦を弾くという方法でギター教室の講座を開いています。ギターの音色や正しい姿勢を学んだら、次のステップとして、立ってギターを弾く練習を始めましょう。まずは、ストラップを準備してください。適当なものではなく、無理な力のかからないものを選びましょう。
そして、次にギターの位置です。基本としては、右の骨盤辺りにギターの中心がかかるくらいの長さがベストと言われています。この位置にギターがあると、右手の角度に無理がないのです。とはいえ、人の身体は千差万別ですから、ご自身の身体に合わせて位置を変化させると良いでしょう。
慣れないうちは弦を見るため、下を向く機会が増えるもの。ギターが下過ぎたり上過ぎたりすると、首や背中を痛めます。なにより立ってギターを弾いてみて、違和感がないか、それを確認しながら練習してみるというのが良いでしょう。
ストラップの長さで、ギターを構える位置を決めよう!その方法は?
またギターを立って弾く際に、そのストラップの長さは重要です。初心者などは、ギター教室で長さを見てもらうというのも良いでしょう。自身で確認しながら長さを調節するのでも良いですが、正しくギターを持てているか、長さはちょうど良いか、ギターを持っている姿勢を他人に見てもらう方がオススメです。
基本的には右腰の骨盤がちょうどギターで隠れるくらいの長さになるのが適切と言われています。長すぎても短すぎてもいけません。何より長すぎると、ギターを正しく弾くというのが難しくなります。
弦を弾く手の位置が下がれば、その分手首や肩に負担がかかる上、ギターが安定しません。ギター上級者やプロのギタリストなどは、ストラップを長くして、ギターを下げて演奏するという場合もありますが、それはギターを弾き慣れていて、自身の姿勢を把握しているからです。初心者には難しい姿勢であることを理解しましょう。もちろん短すぎるのもギターと脇との間隔が短く、弾きづらい上に圧迫感が生じてしまうのでオススメできません。
ちょうど良い位置を探すには、ストラップを肩にかけ、肩に負担がかからない状態で、ギターを骨盤と弾く手の手首で挟んで、ギターが安定させられる位置を探してみるのが良いでしょう。
横浜のギター教室アダチ音研では、ギター初心者に対してはまず、座ってギターを弾くことを推奨しています。といっても、立ってギターを弾く事がダメだというわけではありません。基本をしっかり身につけて、正しい姿勢で弾くギターの音色の良さを体感してもらったうえで、自身の楽しみたい方法を会得する方が良いからです。
立ってギターを弾くには、何よりギターが安定しないという問題点が生じますから、初心者には良い音を出すのが難しいのです。それを理解してもらうため、ギター教室でもあえて座って練習するというところからコーチングしているのです。
とはいえ、ギターに憧れる方は、立って格好良くギターを奏でるギタリストの姿に心を奪われてギター教室に足を運ぶのでしょうから、早く立ってギターを弾けるようになりたいという願望も生じるもの。そういった方も慌てず、まずは良い音色を知ることを重要視するよう心がけましょう。
どんな素晴らしいギタリストでも、まずはギターの音色の良さをしっかり理解してからステップを踏んで成長を遂げてきたのです。彼らに憧れるのならば、ギターの良さを知ってからでも格好良く弾く姿を真似るのは遅くはないということです。