リズムの知識12
楽器演奏をする上で、様々なリズムの知識を持ち、感覚を身に付けることは大切です。今回は、リズムの「表」「裏」と呼ばれる、「表拍」と「裏拍」についてご説明します。
どちらのリズムを使うかによって、音楽のイメージはがらりと変わります。幅広いジャンルの音楽を演奏できるようになるためにも、しっかりマスターしましょう。
表拍、裏拍とは
様々なリズムを知っておくことは、自分が演奏できる曲の幅を広げることができます。今回は、表拍と裏拍の二つのリズムの基本をレクチャーします。
リズムをとるときには、「1、2、3、4」と数えてリズムを感じることでしょう。この普通に感じるところが「表」です。表拍は、すんなり理解できるでしょう。
反対に、「裏」というのは、「1と2と3と4と」を数えるときの、「と」の部分で、「表」の1と2の間の拍のことです。「裏(うら)」、「裏拍(うらはく)」「拍の裏(はくのうら)」などと呼ばれます。
手拍子をする際に、表でするか、裏でするかでは、印象が変わります。
音楽のジャンルによって、表拍にアクセントが付くジャンルと裏拍にアクセントが付くジャンルがあります。
表拍にアクセントが付くジャンルの中でも演歌のように1拍と3拍にアクセントが付いたり、ジャズやヒップホップのように2拍と4拍にアクセントが付いたりするジャンルがあります。
裏拍にアクセントが付くジャンル少ないですが「スカミュージック」がその代表的なジャンルでしょう。
また、ルンバなどのラテン音楽では1拍、2拍裏、4拍にアクセントが付くジャンルが多く、表拍と裏拍が混合する難易度の高いものもあります。
表のリズムより裏のリズムをとる方が難しい理由は、裏のリズムの位置を明確にしにくいからです。
表は「1、2、3、4」のように声に出したところが表の明確な位置として感じ取れますが、裏は「1と2の間」「2と3の間」「3と4の間」のように表で感じる位置よりも幅が広いのです。
トレーニングによって裏の位置が明確になればなるほど、リズム感が良いということになります。
音楽は、メロディーだけでなく、リズムも非常に大切な要素です。同じ曲でも、リズムを変えるだけで印象は全く違うものになります。
表拍と裏拍のリズムの取り方を理解し、マスターすることで、さらに幅広いジャンルの演奏ができるようになるでしょう。