チューナーを使ってもチューニングが合わない
今回は、チューナーを使ってもなぜかチューニングが合わないという現象に関して、その原因や解決方法をまとめていきます。
オクターヴ調整の方法について
チューナーを使ってギターをチューニングしても、いざ演奏してみるとなぜか音が合わないといった現象は、意外と多くの人が体験しています。開放弦では音が合っていても、弦を押さえると違和感があるというのも同じです。
チューニングが合っていないままの状態で演奏をすると、自分で聞いていて違和感を感じるだけでなく、たとえテクニックがあったとしても上手く聞こえなくなってしまうなど、せっかくの演奏が台無しになってしまいます。
このような場合、チューニング自体がうまくできていないという理由以外にも、楽器の構造による問題を含んでいる場合があります。解放弦のチューニングは合っているが演奏時にピッチのずれを感じる場合、まず考えられるのがオクターヴチューニングです。この場合オクターヴ調整をする必要があります。
オクターヴ調整とは開放弦のチューニングをした後に、12フレットを押さえた時に出る音がそれに一致しているかどうかでピッチの誤差を確認していくという方法で、この時にブリッジサドルの位置を動かすことで音程を合わせていきます。
実際の音程が低い場合はサドルをネックの方向へ動かし、逆に音程が高い場合は反対方向へ動かすことで調整することができます。それでもうまくチューニングが合わない場合は、弦が古かったりサドルが変形していたりするなど、部品の取り換えや修理が必要な場合があるので、専門店に相談をするのが良いでしょう。
ちなみに、エレキギターの場合は慣れれば自分で簡単に調整ができるようになりますが、アコースティックギターの場合はしっかりとした知識がないと楽器を傷めてしまいかねないので、初心者の場合はプロに任せる方がよいでしょう。
楽器を演奏する上でチューニングは最も大切な事前準備と言えますが、今回はチューナーを使っても音が合わないという悩ましいパターンについて解説してきました。
演奏を重ねていくうちに楽器のパーツのズレや劣化が生じてくるのは仕方のないことなので、定期的なメンテナンスの1つとして今回ご紹介したオクターヴ調整を実践し、美しい音色を保つよう心がけましょう。
頻繁にチューニングを行うことにより耳も音階に慣れてくるため、ちょっとした音の違和感にも気付きやすくなるだけでなく、音楽を聴くことに対しても楽しみが増します。より繊細な部分にも目を向けて、テクニックを磨いていきましょう。