ソロギターテクニック
ギター演奏の種類には、様々なスタイルがあります。今回は、その中でも一人で演奏をするソロギターの知識とテクニックについて説明いたします。
これからギター演奏を始めたいと思っている方、少しずつ練習してきたギターを一人でももっとかっこよく魅せられるようになりたい方はぜひご覧ください。
ソロギターとはメロディーからコード伴奏までギター一本で演奏するスタイルのこと指します。一人2役以上を担うことからその難易度も高いスタイルといえます。
音楽ジャンルであるクラシックギターはソロギターの代表的な例であり、その歴史の長さは数百年にもなります。特にここ近年では、ソロギター愛好家が増えている傾向があります。
ポピュラー音楽界にソロギタリストやソロギタースタイルのアーティストが増えたことでソロギターに挑戦する人口自体が増えたと推測できます。
他楽器と演奏するアンサンブルとは違う楽しさがあり、またソロギターだからこそ生まれた奏法・演奏技術や演奏に関する発想が非常に多いです。
つまり、ソロギターに挑戦する人口が増えることで今後新たなギター奏法、演奏技術、演奏方法が開発されていく期待があるということです。
それではソロギターから生まれた奏法・演奏技術や演奏に関する発想をいくつか紹介したいと思います。
フラメンコギター
フラメンコギターはダンスに合わせて伴奏するするスタイルと完全なソロギタースタイルがあります。フラメンコギターのサウンドの鋭さはアンサンブルであったとしても非常に難しい技術ですが、これをギター一本で行うためにある技術が使われています。
それはギターを指弾きする場合、指は内側に曲げてピッキングするのが通常なのですが、鋭さを倍増させるために外側に弾く(デコピンスタイル)技術が使われます。
これにより音色がシャープになり、スピード感が増し、ダイナミクスのレンジを広げることが可能になりました。また、フラメンコギターの発祥の地であるスペインの言語はスペイン語。
スペイン語の特徴である巻き舌で発音する「rr」とフラメンコギターの代表的な演奏技術、「ラスゲアード」が非常に近い感覚で聞こえるのはその国だからこそ生まれた技術なのではと推測できます。
クラシックギター
歴史があり、確立された教育法があり、ソロギターの完成形といっても過言ではありませんが、他のジャンルの技術を取り入れ、いまだに進化し続けているジャンルです。
より良い音を出すためのギターを弾く構え、爪の長さ、ギターの形など、長い年月をかけて確立されたジャンルです。
クラシックギターの基礎技術の一つに「アポヤンド」「アルアイレ」と呼ばれるピッキングに関する技術があります。
これはメロディーとベースの音は太く、コード伴奏の音は細くして、一本のギターの中で役割別に音色や音質を変える技術になります。
クラシックギターの代表的な奏法「トレモロ奏法」は、一度は挑戦したくなる技術。この奏法はクラシックギタリスト「フランシスコ・タルレガ」が噴水からあふれ出る水を見てギターの奏法にしたともいわれています。
いかがでしたでしょうか?ソロギターはとても奥深く、様々な奏法や発想があります。またソロギターに挑戦することでギターの弾き方に新たなアイディアが生まれたり、ギターそのものの価値観も変わることと思います。是非挑戦していただきたいジャンルの一つです。