リズムの知識10
同じ曲でも曲のテンポ、リズム、音色などの変化によって曲想は大きく変化します。今回は指定された音価の範囲内で長さコントロールし、音と音のつなぎ方を表現するアーティキュレーションについて説明していきたいと思います。
スタッカートとテヌート
楽譜中の音符の下上(もしくは下)に小さな点があるのを見たことはあるでしょうか。これはスタッカートいって音を短く切って演奏する指示の記号です。
スタッカートで弾くと弾む様な元気な印象になります。音符の上(もしくは下)にあるハイフンのような記号はテヌートです。スタッカートとは反対に音を保って弾くという指示になります。
音を保つというと分かりにくいかもしれませんが、これは音を伸ばすわけではなく音の長さを変えずにしっかりキープして弾くということです。
ギターやベースでもスタッカートであればピッキングのタイミングに合わせて、弦を押さえる左手をミュートして音を切ります。テヌートであれば弦をしっかりと押さえて音を伸ばします。
さらにスタッカートとテヌートを合わせたテヌートスタッカートというものもあります。少し複雑ですが音符を半分の長さで音を保って弾くという指示になります。
スタッカート、テヌートはクラシック音楽の時代から重要視されているアーティキュレーションです。
運指技術のようなフィジカル面だけではなく、経験からも磨かれる技術ですので色々なスタイルの楽曲を聴き、また演奏していく中で身に付けていってください。