エフェクターの知識を学ぼう7(リバーブ)
私が開いている横浜のギター教室でも、初心者の方から「リバーブって何ですか?」という質問を受けることがあります。コンサートホールのような広い空間で思い切り手を叩くと、声が反響しますよね?この効果を作り出してくれるのが「リバーブ・エフェクター」と呼ばれるものです。今回はリバーブの違いや種類、機能についてご説明します。
デジタルリバーブ、アナログリバーブの違い
横浜のギター教室でも、若い初心者の方から「アナログって何ですか?」と聞かれることがあります。デジタルが当たり前の今の若い方にとっては、「アナログリバーブ」と言われてもピンとこないのは無理もありません。簡単に言ってしまえばデジタルとアナログの違いは、コンピュータを使うか否かの違いです。
1976年にコンピュータの演算処理を使って残響音を作り出すデジタルリバーブが登場するまでは、リバーブと言えばすべてアナログでした。たとえば1962年にある音楽機器メーカーから発売された有名なリバーブは、バネを響かせるスプリングリバーブを改良したアナログ系です。
温かみのある残響音を作り出すことができます。一方デジタルリバーブはすでに1960年代には発明されていたようですが、コンピューターの性能がまだまだ低かったため、本格的に登場したのは1976年と言われています。
デジタルリバーブは音の輪郭がはっきりしていて、様々な残響音を作り出せるのが最大の魅力です。さらに、1999年に発売されたサンプリングリバーブは、自然の音の響きをそのまま再現する最も美しいリバーブと言われています。
今や新しく生産されるリバーブのほとんどがデジタル系です。デジタルリバーブとアナログリバーブを曲のイメージに合わせて使い分けていきましょう。もちろん、1曲の中で使い分けるのもありですよ。
リバーブの種類と機能
リバーブにはさまざまな種類があります。たとえば、広いコンサートホールで演奏しているような効果が得られるのがホールリバーブです。長い反響音を得ることができるホールリバーブは、最もリバーブの効果を実感できると言ってよいでしょう。
ホールリバーブはクラシック楽器によく合うと言われています。ホールよりも狭い空間をシミュレートしたものが「ステージリバーブ」、個人の部屋の反響をシミュレートしたものが「ルームリバーブ」です。
バスルームでの音の反響をイメージしていただくと分かりやすいかもしれません。残響音が短めで主張しすぎないために、バンドサウンドに混ざりやすく、ギターやドラムに合うと言われています。また、ボーカル用に使われるリバーブには「プレートリバーブ」があります。こちらは金属のプレートをシミュレートしたもので、温かみのある残響音を生み出します。
リバーブをうまく使いこなせると、音の広がりと深みを生み出すことができます。ぜひ、いろいろなリバーブを試してみてください。そして、満足度の高い演奏を追求していきましょう!