ビブラート・テクニック
音を伸ばす際に、音程を細かく揺らすテクニックであるビブラート。シンプルなテクニックですが、フレーズのみならず楽曲の完成度を左右するほどの重要な表現技法です。
ギターにおいてビブラートは、難易度的にも初歩の段階から練習しやすい技術ですので是非挑戦してマスターしましょう。
音楽に馴染みが無い人でも、ビブラートという用語は知っているのではないでしょうか。ビブラートとは、音を細かく振動させるテクニックであり、ギターやボーカルに限らず、ベース、バンジョー、バイオリン等の弦楽器やトランペットやサックス等の管楽器など、他の楽器にとっても重要な表現技法です。
ビブラートは聞き手に心地の良い響きと、演奏者の個性を引き立ててくれるテクニックであり、曲に深みをもたらしてくれます。
歌であれば声を揺らして歌いますが、ギターでは、一般的な方法として弦を押し上げて音程を上げるベンドの技術を応用することでビブラートをかけることができます。
ギターの演奏におけるビブラートは、音に揺らぎを作ることで情感を表現するという作用がありますが、フレーズに表情を加える為のテクニックの1つとされ、奏者によってビブラートの使い方は千差万別です。
どのようなビブラートが使用されているのかを研究してみると、その奏者の個性も見えてくるでしょう。
それではギターにおけるビブラートの種類、練習法について説明しましょう。
ビブラートの種類:
■縦型ビブラート
弦を上下に揺らす方法で一番一般的なビブラート。
■横型ビブラート
弦を左右に揺らす方法。主にクラシックギターなどの縦型ビブラートでは音程が揺れにくいガット弦ギターではこの方法でビブラートをかけます。
ビブラートの練習法:
縦型ビブラートと横型ビブラートを覚えたらメトロノームに合わせて一定のリズムで音程を揺らしてみましょう。
音程を揺らすリズムについては4分音符、8分音符、3連符の順にゆっくりなテンポから練習します。一定のリズムに音を揺らすことになれたら次に音程の揺れ幅を均一に整えましょう。
ビブラートは連続して音程を揺らすため、力の入れ加減がずれると音程の揺れ幅が均一になりません。
一定の力加減でビブラートができるところまでテンポを落として練習しましょう。
特に指の力のみで弦を動かそうとする場合に力加減のコントロールが難しくなりますので、手首を回転させるイメージで弦を動かしてみましょう。
さて、上記の「一定のリズム」「揺れ幅の均一化」がマスターできればビブラートの基礎は終了です。ビブラートはかけ方次第で演奏者の個性が強く反映されます。自分の好きな演奏者がどのようなビブラートをかけているかを研究しながら、自分のオリジナルビブラートテクニックを身に付けましょう。